170 測量は装置産業から脱皮できないのか?

  よく、測量は装置産業といわれます。装置産業とは、巨大な装置を買えば、収益が得られる産業です。

 確かに航測分野をみれば、航空機や航空カメラ、レーザスキャナ、MMS、これらに伴う処理ソフトなど、導入には多額の資金を必要とします(他の産業からみれば、大した金額ではないのですが)。つまり、導入資金のある金持ちが有利な産業ともいえます。その所為か、測量会社の広告は、どういう機材を持っているかに焦点を当てたものが多いように思えます。それは、実質的には作業規程の準則に規定された測量成果を作れば良く、他に先駆けた測量成果を作る必要がないことからも妥当な判断なのでしょう。

 ただ、かつては図化機を開発していた会社があったり、空中三角測量やディジタルマッピングに関するソフトは、自社開発が当たり前の時代もありました。これも、やがてはソフトウェアベンダーが登場し、購入するのが当たり前の時代に移行していきます。そしてソフトウェアベンダーも、オープンソースソフトウェア(OSS)の市場の一部は、確実に奪われる時代となっています。

 時代の趨勢として避けては通れないでしょうが、中小製造業が生き残りをかけ、自社製品を開発し、下請けから脱皮しようとしているといった報道を目にすると、測量業としてどのように道を開けばいいか、頭を抱えてしまいます。

 i地図通信170号では、OSSと対話しました。

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