UAVレーザ測量システムでは、レーザスキャナの計測方式はメーカあるいは製品によって異なります。そこで、航空レーザ測量システムを例に、計測点間隔に基づく計測諸元を説明します。 航空レーザ測量システムは、ほとんどの機種が下図と同様にジグザグのスキャンによって断面観測します。 そのため、飛行方向と飛行直交方向では、計測点間隔は異なってきます。また、飛行方向でも飛行直交方向でも、機体の直下とスキャンの端では計測点間隔が異なってきます。どこの計測点間隔が基準になるのか決めなければ、検討ができません。 ここでは、機体の直下を基準とします。 最初に、地表面で求められる計測点間隔が与えられます。これを実現するために、UAVの対地速度や対地高度、レーザスキャナの照射数やスキャン数(断面観測数)等を決めることになります。 飛行方向は、単純です。レーザスキャナで設定できる観測断面数が与えると、飛行速度(対地速度)が一意に決まり、全ての諸元(観測断面数と対地高度)が決定できます。 飛行直交方向では、最初にレーザスキャナで設定できる観測断面数と照射数を与えると、観測断面幅が計算できます。なお、ジグザグ断面計測は、平面鏡がシーソーと同じ動きをし、全ての照射が地表面を観測するようになっています。360度回転していて、その一部で地表面を観測させているわけではありませんので、注意が必要です。 観測断面幅が得られれば、レーザスキャナで設定できるスキャン角(観測断面角)を与えることで、先に得られた観測断面幅で、目的とする計測点間隔となる対地高度が算出できます。 以上で、計測点間隔に必要となる全ての計測諸元が得られることになります。 最初に書いたように、UAVに搭載されているレーザスキャナの観測方式はさまざまですので、それに応じて計算する必要があります。 計測を計画するソフトは、用意されているでしょうが、どのように計測点間隔が決まっていくかを知ることは、最適な計測計画に役に立ちます。 i地図通信283号では、計測諸元との対話を配信しました。