投稿

ラベル(測技協)が付いた投稿を表示しています

123 航空レーザ測深を河川の定期縦断測量に利用するには?

  国土交通省 水管理・国土保全局が策定した『河川管理用三次元データ活用マニュアル(案)』(令和2年(2020)2月)では、「三次元点群データによる河川定期縦横断測量にALBを使用する場合、その技術的特性を理解しなければならない」と規定されています。  ALBとは航空レーザ測深ですので、水底を測定するために開発された技術であり、定期横断測量には多く適用され、技術的特性も理解されているところです。  定期縦断測量は、定期横断測量のための標高の基準となる水準基標を定める測量です。一方、航空レーザ測深は衛星測位によって位置を決定した後、ジオイド・モデルによって標高に変換します。さらに標高の精度を高めるため、水準測量による標高に対する標定を行います。  このような技術的な仕組みからすると、定期縦断測量への航空レーザ測深の適用は無理があります。  一方、国土地理院が航空重力測量を実施しており、時期、ジオイド・モデルの精度が向上します。そうすれば、定期重要断測量では水準測量による標高に対する標定は必要なくなるはずです。  i地図通信123号では、測技協の第44回技術発表会で発表された航空レーザ測深の陸上での精度の検証との対話を配信しました。

122 レーザ光の拡がり角は、空中レーザ測量より空中レーザ測深のほうが大きいのは何故なんでしょうか?

 空中レーザ測量(航空レーザ測量やUAVレーザ測量)は、陸上の地形表現を目的とした測量技術です。  空中レーザ測深(航空レーザ測深やUAVレーザ測深)は、水底の地形表現も目的としていますが、その生い立ちである深浅測量で、船の運航を妨げる岩礁や沈没船などにより水底の突起を探し出すことを目的としていたようです。その調査域は、網羅的に測量されているようです。つまり、離散的ではなく網羅的に水底に照射されるように設計されているのではないでしょうか。  ただ、河川に適用する場合は、特に日本の河川に適用する場合は、突起を探し出す必要はなく、拡がり角を狭めてレーザ光のエネルギー密度を高くした方が、水底まで届く可能性が高くなって有効な気がします。  i地図通信122号では、測技協の第44回技術発表会で発表されたレーザ光の拡がり角と測深性についての発表との対話を配信しました。

121 航空レーザ測量は、山地の地形図作成にも有効です。

  航空レーザ測量は、高密度な標高点の整備を実現し、ハザードマップ作成をはじめとする災害対策に大きく寄与しています。  しかしながら標高整備が航空レーザ測量の特徴ではありません。樹木の枝葉の隙間を抜けて地形を観測できることが特徴です。唯一の広域の地形図作成手法である航空写真測量には不可能なことです。  したがって航空レーザ測量では、森林の中の道路や土木構造物を捉えることも可能です。このような特徴からすると、航空レーザ測量が山地の地形図作成に利用されていても不思議ではありませんが、そのような盛り上がりはこれまでありませんでした。  i地図通信121号では、測技協の第44回技術発表会で発表された航空レーザ測量による地形図作成との対話を配信しました。

120 徐々に本物の三次元地形図が整備されつつあるようです。

  測量は三次元で行われますが、地物までも三次元で表現した三次元地形図を作成ることは困難です。地形図として必要となる全ての地形・地物を三次元地形図に必要となる高さで図化することが困難なことはもとより、立体図化機を使用して編集しても、三次元での編集には大きな負荷がかかるだけではく、地形・地物の隣接関係の把握が困難であるためです。  とはいっても、いつまでもできないことばかり言っていても先には進めません。  i地図通信120号では、測技協の第44回技術発表会で発表された上屋のある水門がある調整池の三次元地形図作成の発表を配信しました。航空写真測量と地上レーザ測量を組み合わせた手法で、水門はレーザ点群から図化されているようです。

119 UAVレーザは急崖の浮石や転石の調査が得意です。

  山岳地が多く、山沿いに多くの道路を発達させた日本にとって急崖の浮石や転石は、大きな問題です。コンクリートの吹き付けやネットによる多いなど、浮石や転石に対する対策工を多く目にします。  浮石や転石がピンポイントに分かれば、そこだけの対策で済み、費用対効果は大きく向上するはずです。  浮石や転石の発見には、ヘリコプター搭載の航空レーザ測量が有効とされたこともありましたが、調査費用もさることながら、レーザ光の拡がり角や測定間隔に起因する要因から、切り札までにはなっていないでしょう。  i地図通信119号では、測技協の第44回技術発表会から、航空レーザ測量よりも狭い拡がり角で狭い隙間も狙え、測定間隔も短くできるUAVレーザ測量及び浮石や転石の発見に特化した点群表現について配信しました。

118 航空レーザ点群フィルタリングへのAI適用の効果は?

 深層学習といったAIを用いた処理は、写真や点群を取り扱う地形測量の分野とは相性がいいように思われます。  写真測量学会の学会誌『写真測量とリモートセンシング』でも、本年の2号から4号で特集を組んでいますが、学術講演会での発表数には、驚くところがあります。  航空レーザ点群のフィルタリングソフトは、2000年代から手続き型のプログラムによって開発が行われてきました。ただ、地形やその被覆は複雑で、完全な自動化は困難です。そのため自動と手動の組み合わせで行われているのが現状です。これをAIによって改善しようという測技協の第44回技術発表会での取り組みの発表を、i地図通信118号で配信しました。  この取り組みは、航空レーザ点群の観測値に対する処理ではなく、手続き型プログラムによって処理したものに対して処理するものです。教師データが格段に減らせるのではないかと思われます。

117 UAVレーザ観測システムの評価はどのようにしますか。

  測技協の第44回技術発表会で、価格によるUAVレーザの評価が行われました。でも、価格だけでは決められそうにありません。  同じ性能なら安い方がいいに決まっています。特別な理由がない限り。  性能のいいのも、大量に売れれば安くなります。実際、今、安いレーザと出回っているのは、測量とは別の巨大市場で、大量に売れている製品です。ただ、特性からすると測量向きではありません。  i地図通信117号では、技術発表会で取り上げられたUAVレーザ観測システムをいくつかの観点から対話しました。

116 船上からのUAV操縦

 洪水が多発する中、船上からのUAV操縦についても、知識や経験を重ねておいた方がいいかもしれません。また、海面といった広大な水面の浮遊物等を撮影した写真に位置を与えたり、浮遊物の位置や大きさを特定する技術も習得しておいた方がいいかもしれません。  測技協の第44回技術発表会では、船上からUAVを操縦して海洋の浮遊物を操作する発表があり、大変、参考になりました。  なお、ハンドリリースやハンドキャッチは、お勧めしません。UAVのプロペラは、6,000rpm前後で回転しているそうで、恐ろしい凶器にもなります。  i地図通信116号では、技術発表会で発表された内容と対話しました。  

115 測技協の技術発表会は、航測分野の最新技術を知る絶好の機会です。

  9月14日(水)に、(公財)日本測量調査技術協会(測技協)主催 第44回技術発表会が、東京都新宿区の牛込箪笥区民ホールで開催されました。  今回発表された11のテーマを紹介しました(https://sokugikyo.or.jp/images/seminar/pdf/220914.pdf)。  明日から、これらの多くと対話します。