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184 革新的な立体視装置が現れる。

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  技術の進歩のすごさに驚かされることが、ままあります。下の写真の右端に写っている英国Vision ENGINEERING社製の立体視装置Contourもその一つです。G空間Expo2022の会場に展示されていました。    Contourのすごさを写真で分かってもらえるのは難しいのですが、上の写真は何も表示していない状態です。真ん中にあるのは、会場の天井が蛍光灯と共に写った凹面鏡です。  この凹面鏡に、Contourと書かれた場所から立体画像を投影し、その反射でできた二つののぞき穴ように見える黒い幕が、アナログ図化機でいうところの双眼鏡になります。この双眼鏡が空中に投影され、人は立体メガネを掛けることなくのぞき込むことで立体視をすることができます。  メガネを掛ける煩わしさがなく、変更や高速シャッタによる画像のちらつきもありません。アナログ図化機で、綺麗に写った立体写真を見ている感じです。  値段が安ければ、お勧めなのですが、きっと医療分野など、付加価値のある分野でしか使われないんでしょう。本命は、次号で対話するVRゴーグルでしょう。  i地図通信185号では、革新的な立体視装置と対話しました。

166 円形ターゲットに求められる大きさは、幾つか?

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  写真測量では、デジタル化が始まったころ、円形ターゲットの適切な大きさについての研究が行われました。それらの論文を、今は探すことができませんでしたが、国際写真測量学会(ISPRS)のアーカイブに、最小径は3画素であるというのを見つけました( https://www.isprs.org/proceedings/XXXI/congress/part5/119_XXXI-part5.pdf )。  作業規程の準則に規定されているUAV写真測量では、公共測量マニュアルとして公開された時には5画素でしたが、今は15画素となっています。なぜ、大きくなったのかは不明です。  i地図通信166号では、レーザ測定による道路標識や対空標識の自動認識と対話しました。

159 写真測量を動画で実施する萌芽か?

  11月10日、11日に佐賀市のアバンセで開催された日本写真測量学会秋期学術講演会では、アクションカメラ等で動画を撮影し、三次元形状が復元される発表が幾つもありました。  かつてはインターレス方式と呼ばれ規格で動画は作成されていたため、写真測量には用いられませんでした。  今はプログレッシブ方式と呼ばれる静止画を連続的に撮影する方法で動画が作られているようで、これからだけでは写真測量に用いられるようです。ただ、画像エンジンによるさまざまな処理が気になります。とりあえず、SfMには利用できるのは間違いありませんが、精密な写真測量には無理かもしれません。  i地図通信159号では、動画を用いたSfMによる三次元形状復元と対話しました。

二方向撮影は、UAV写真点群測量に効果がありますか。

  あります。  ただし、傾けすぎは逆効果ですし、地形の形状にも留意する必要があります。  写真測量としての本質的なところを押さえておく必要もあります。

二段撮影は、UAV写真点群測量に効果がありますか。

  効果はあります。  特に、特徴点が少ない場所では有効です。  ただし、写真測量の本質的が押さえられていなければ、本来の効果は発揮されません。

Matrice300RTKでの測位成果は、どこにあるの?

 本日の配信の本質は、DJI社製Matrice300RTKによる衛星測位の精度管理です。ただ、長いやりとりの結果、搭載したカメラH20Tでは、精度管理はできないことが分かりました。その結果、配信内容は次のとおりとなりました。  Matrice300RTKについて相談を受けたとき、測量メーカが販売している製品と同様に、測位衛星からの受信データが記録され、どの測位衛星から受信しているのかがわかると共に、基線解析の結果から解の品質(フィクス解やフロート解など)やDOPが確認できるものとして、回答を試みました。  ところが、Matice300RTKから出力されるのは、一緒に搭載しているカメラで撮影している写真だけでした。オマケに、後処理として行われる三次元形状復元計算でも、そこそこの成果が出ています。  このようなやりとりを行った上で、Matrice300RTKでリアルタイムに測位される位置情報は、撮影位置に変換され、写真ファイルのExifに書き込まれていると理解しました(検証はしていませんが、UAV写真点群測量の仕組みや今回の精度検証結果からして、間違いないと確信しています)。  まとめると、素人が、何も意識せずに使用しても、それなりの品質のものができるようにMatice300RTKが作り込まれているということを理解しました。脅威として捉えるのか、チャンスとして捉えるのか、我々の能力が問われるのでしょう。  なお、RTK機能を使用してMatrice300RTKを使用する際は、衛星測位がFixになっていないと、飛行できないそうです(ここも、完成度が高い製品として作り上げられていると感心しました)。