255 自動運転に「高精度な地図必要なし」

 車の自動運転が急速に進展しています。

 アメリカや中国では、既にレベル4(特定条件下における完全自動運転:特定条件下においてシステムが全ての運転タスクを実施)が認可され、タクシーのサービスが適用されていると聞きます。

 このような中、高精度地形図の整備が期待されるところであり、実際に大手企業により整備も進んでいると聞いています。一方、「高精度地図必要なし」とする中国の自動車会社もあります(2023年2月3日掲載 https://36kr.jp/219468/ )。再確認のために検索するとホンダも同様の取り組みを行っていました(2022年11月2日掲載 https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1452843.html )。


 カーナビが普及しだした頃、筆者は大手自動車メーカと議論したことがあります。そのメーカも地図整備には出資していましたが、高精度化は求めていませんでした。高精度化しても、結局、信号や標識、車線等は、自律的に検出する必要があるからです。

 筆者は、高精度化することによってセンサーの数が減らせ、自動車会社にもメリットはあると考えていますが(考えたいと考えている)、現場には地図にないものや移動体があり、それらは自律的に検出する必要があります。つまり、いずれにしろ何らかのセンサーは必要であり、そのセンサーで観測されたものを、過去の蓄積と照合して差分を検出すれば、高精度な地図は確かに必要ないかもしれません。もちろん、高精度な地図が安価に提供されるとともに、リアルタイムに変化が反映できれば話は変わってきますが、このためには国家的な仕組みが必要なのでしょう。 

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